『INDUST』2023年8月号 No.430
安全衛生と環境管理
産業廃棄物処理業には多くのリスクがあり、事故が多い。事故の原因は共有されつつあるが、新たなパターンの事故もあり、原因を解明し対策を考えるだけでは、将来的な事故防止には対応できない。日々新たな情報の取得が必要で、それを自社の取り組みに落とし込む必要がある。
近年、産業界ではESH( Environmental, Safety and Health)と呼ばれる環境と労働安全衛生と社員の健康を一括管理する手法が注目されている。例えば事業所内での化学物質の暴露によって従業員の健康に悪影響が生じると労働安全衛生の問題、事業所外にその影響が及べば環境問題となるため、これらを一括管理できれば合理的に管理することが期待できる。
8月号では産業廃棄物処理業者の労働災害の状況と防止対策、安全衛生への取り組み事例、収集運搬車や重機に搭載されている安全技術について紹介するとともに、ESHの解説と導入事例を紹介する。
特集
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産業廃棄物処理業における労働災害発生状況および労働災害防止対策
──墜落・転落、はさまれ・巻き込まれ、転倒災害防止対策
厚生労働省 労働基準局安全衛生部安全課
山田 剛
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労働災害ゼロに向けトップの意識が重要
──全産連安全衛生委員長三谷哲也氏に聞く
編集部
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安全最優先、事故の芽を即摘み取る
── わが社の安全衛生対策①
(株)TOAシブル 近江広克氏に聞く
編集部
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一人一人が安全衛生の意識を高め、いつも初心で
── わが社の安全衛生対策②
成友興業(株)あきる野事業所 木村直朗氏に聞く
編集部
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アイコンタクトで事故防止へ
── わが社の安全衛生対策③
ツチダ開発(株)福本孝司氏に聞く
編集部
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常に用心、「かもしれない」と考えることが必要
── わが社の安全衛生対策④
(株)和歌山建材リサイクルセンター 小髙潔氏に聞く
編集部
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画像認識技術を利用した巻き込まれ被害軽減装置について
新明和工業(株)
特装車事業部 広島工場 設計部 開発グループ
志田原 佑貴
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ミニショベル向け衝突軽減装置「OmniEye」
コベルコ建機(株)
技術開発本部戦略技術開発部
建設DX機能開発グループ マネージャー
平山 道夫
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衝突軽減システム搭載・お知らせ機能付周囲監視装置FVM2+について
住友建機(株)
技術本部商品開発部長
泉川 岳哉
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作業環境測定の重要性について
(株)環境管理センター
技術センター 労働衛生グループリーダー
圷 克仁
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環境と労働安全衛生の統合マネジメントの優位性
環境ワークス(株)代表取締役
労働安全・衛生コンサルタント
黒崎 由行
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ESHを導入した背景と効果
加山興業(株)
代表取締役 加山 順一郎
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第3次労働災害防止計画を推進するための労働安全衛生標語の選考結果について
(公社)全国産業資源循環連合会
【連載目次】
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環境政策ウオッチ 第12回
経済移行債の仕組み検討に着手、カーボンプライシングはGXリーグを柱に具体化へ
―GX関連法成立、来春にもGX推進機構設立へ
ジャーナリスト 大村 朋己
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弁護士が語る産廃フロントライン 第77回
欠格要件 その4(無限連鎖的取消とその制限)
弁護士 芝田麻里
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経営者様のバディ社労士からの通信 第4回
ウェル・ビーイング経営(応用編)―人事考課等への試行―
社長様のバディ社労士 大関 一
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サンパイ女子 第103回
寺澤千明紀さん (株)名晃
従業員の人間力向上に注力